アップリケジャケット&ロングスカート

いつもご自宅の片隅に眠っている生地を何とかお洋服にお仕立てしてくれないかしら・・と生地をご持参でいらっしゃいます。そんな時は腕の見せ所になってしまうので、悩んでしまいます。お料理と一緒かな。畑で採れたお野菜を、忘れられない美味しい味のお料理を作る、ようなものです。お客様のお好みの味を熟知し、更に冒険させるような大胆さも必要。。。。そしてお客様がこのスーツに対面したとき、「わぁ、素敵。どこに着て行こうかしら・・・」と第一声、フィッティングして「ぴったり!!だからオーダーメイドは止められないのよね」と第二声。シェフ、haricoとしてはこの上ないお言葉を頂戴し、胸を撫で下ろしました・・・だから、この仕事止められないの。
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haricoのひとりごと・・・中学生になったハルカイ。・・入学式が終わって、教室で先生のお話を聞く際先生がこう言った。「ご父兄の皆様もお分かりの通り、後ろから見たら誰だか分かりませんよね。なので持ち物にはお名前の記入を・・・」このコトバを聴いた時に、これから始る競争レースのスタートラインに立たされたのだと苦しさに胸が締め付けられた。目に映るものは全て同じにし、個性を排除。頭の中に詰め込むために全神経を集中させ自分の能力と向き合わさせられる思春期は楽しく前向きに果敢に挑戦する者もいれば、自分が好きになれず殻に閉じ込める後ろ向きな者にもなりうる。まだあどけなく制服がガバガバなこの子らは、その現実をまだ知らない。人間が更に人間になる為の、時間なのだ。それを経験してきた親達は、この子らを案ずる事しかできない傍観者に過ぎないのよね。
by harico_couture | 2012-04-14 10:37

haricoのつぶやき


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