ハルトの朝は早い。5時に起き、6時の電車に乗る。なぜならスイカの受粉をしにいくのだ。一日おきの受粉係は、テスト週間でも行われる。彼曰く「受粉は待ってくれない」。畜産・園芸の学科のクラスは2クラスだけで、何故かクラスごとの学力の差がかなりある(事前にわかるのでは?と思ったが偏っているのだ)ハルトのクラスは頭がいい子が多い。一概には言えないが頭がいい子は「言われたことはキチンとやるタイプ」なのだ。なので受粉も休まず、おしべとめしべをしっかりくっつける。しかしもうひとつのクラスはいい加減で、サボったりしてる訳だ。これが面白いことに生産量に比例する。ハルトのクラスはスイカが40個以上出来ているのに、もう一つのクラスは20個弱しかできていない。先生も「いいか、農業は努力すれば結果に出る」とほれ見たことかの如く、経験で教えている。スイカの受粉を人間の手で行うには意味がある。のんびり屋の蜂さんに頼むと、出来上がりが8月中旬になるのだ。また花のマリーゴールドの発注が3000鉢あった。出荷の為なら全生徒を使ってやらすらしい。何たって労働力は学校だから0円なのだ。出荷の時に綺麗に花を付かすためには、養分を使わせないため、芽吹いてきた芽をひたすら摘む!豚肉の出荷も出荷前は胃袋に何も入れさせないため、何も食べさせないらしい。その時の悲痛な豚の叫びは相当なものらしい。。。。。。これら全部、人間の『都合上』・・・・・「俺らは人間の都合で生命を扱っているから、時々やってられなくなるよ〜」と冗談めいて言うハルト。長くなったけど、農業高校lifeの話は尽きないのだ。涙を流して笑えることもあるけど、考えさせられることもある。お百姓さんは本当に大変だ〜、サラリーマンに育てられた私は何にも知らない。ハルトに教えてもらってます。

学校にトウモロコシが3000本植えてあるのだそうだが、近所のお客さん優先に販売。家族分4本でも争奪戦らしい。食べてみたら驚く程甘い!!甘いものが苦手なカイトは「悪いけど甘過ぎて、もう要らない」と半分残したくらい、甘いんです。(それを知ってか、外部のお客さんが10本単位で買っていくらしい。だから生徒には回らない。)
にほんブログ村ランキングに参加しています。クリックして頂けると嬉しいです!