着物リフォーム・ジャケット&スカート・スーツ

ひさしぶりにやって来た、幸子おばあちゃん。ブルーのスカートのウエスト直しをお願いにいらした。何やら20年ぶりに同窓会で熊本に帰るそうだ。そのスカートを着て行くのだ。だけども、暖色好きの幸子さんには意外な色で、私は正直に「幸子さん、それ着て行きたくないんでしょ」と切り出した。幸子さんは「そうなんだわ、着て行く服がないんだわ」と呟いた。そんな話の前に、ご自分が持っていらしたお着物を服にして欲しいと言われていた。haricoのスケジュールは満員で「出来上がるのは8月だけどいい?」と納期は2ヶ月後。どうにも1週間後の旅行に着て行けないか?と言い出せなかったらしい。ピンときた私は、その着物をもう1度見てみた。何とも綺麗なマグマ(火山のね)色のちりめんだった。「あ〜、このマグマ色、幸子さんにピッタリだね。(マグマと阿蘇山のイメージがくっついたのだ)きっと同窓会に着て行ったら、注目の的だね〜」思い立ったら吉日、時間を作って作り出した。幸子さんも旅立つ前にできるかどうか心配で、毎日手作りのおかずを持って応援にきてくれた。どうにか、間に合いマグマスーツは出来上がった。嬉しそうな幸子さんの顔を見ると疲れも吹っ飛んだ。・・・そしてこの間、お土産を持ってお店に来てくれた。お土産話も一緒にね。・・・・・・・・・1着にこんなドラマがあるってこと、経験できるのはお客様のお陰です。
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by harico_couture | 2009-06-26 21:57

haricoのつぶやき


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