

haricoのひとりごと・・・「行って来ま〜す」ハルカイと2人の友達は夢に向かって自転車のペダルを踏み込んだ。私の見たところ、5年2組は漫画家希望が著しく増えてきた。発端はハルカイだったかもしれない。只の流行事のように思っていたけど、どうやらそうではない。少なくとも、この4人はそうだ。隣町のここから自転車で3、40分はかかるであろう漫画グッズが揃う店に一緒に行く様だ。カイトの相棒でストーリー担当のT君、「有り難うね、カイトの相棒になってくれて」とお礼を言うと「いやいや、オレがカイトをスカウトした訳で・・・」なんて、カイトを持ち上げる。そう言えば、カイトが描いた絵に対してT君が意見すると、カイトはその意見に対し真摯に受け止める。何故こんなに真摯に受け止めれるのか、不思議だったけど、この2人を直に見たらちゃんと信頼関係ができてるんだ・・と感心する。もう1人は、Tちゃん。女の子です。この子はもう2年生からカイトと絵のことで気が合ってたみたい。Tちゃんの絵の上手さをカイトなりに賛美している。お互いの才能を賛美しつつ、至らぬところを指摘する・・・みんないい関係。その中にまたもや、不思議な位置のハルトがいる。料理人を目指しつつ、一緒になって漫画を描いている。・・それもまたいいかな。と私は微笑ましく見ている。夜、お風呂上がりに一杯飲もうとビールを美味しそうに飲むパパがいた。カイトはそれを見て「あ〜オレ、漫画家になったら、ビールを飲む時間なんてないんだな〜」と悔しそうに言う。「じゃあ、止めるの?」と聞く私に「絶対止めない!!」と言う。パパが「売れる漫画家だったらね」と付け加える。それでも、カイトの妄想は止まらない。・・・夢に酔えるってのは幸せなことだ。私は酔っぱらったカイトを見てるのが好きだから、醒めないように更に夢を見せるのです。

それにしても、私の感度はよくなってるかもしんない。この間も日曜美術館を観ていて、全然好みじゃない日本画が出てきたんです。でもね、観た瞬間何故かまた涙が出るの。「何で〜」と思って、ずっと観ていると、やっぱり画家の小泉淳作さんという方の生きざまが素晴らしいのよね。作品ににじみ出てたのを感知したんかしら・・・・不思議ちゃんになりつつある?

この本をくれたのは、下呂に一緒に行った先輩から。「漢字なんてどうでもいいよ,本当は!」と手紙に書いてあった。きっと、ハルトの「らーめん1杯をらーめん1枚」と読み間違えたことから、私の心配事を読み取ってくれたんだろう・・・私も、優介くんとハルトが重なった。ハルトから見える世界を信じてみようと、強く思えました。大事な1冊。



haricoのひとりごと・・・映画『秒速5センチメートル』アニメオタクか!?というくらい、最近はアニメを見ている。私もここまできたか・・・と思ってしまうが、この作品はオススメできる。男の乙女心とでも言うのか、男の純粋な恋心をキュ~ンと描いている。この監督さん、ゲーム会社でゲームの背景画を描いていた人。独立後たった1人で「星のこえ」という作品を作ってブレイクした。手塚治虫が見たら、仰け反るくらいの作品である。手書きしていたその頃に比べたら、制作費も時間もたった40年やそこらでこんなに進化するとはホントに驚きである。・・・背景画はピカイチ、こんなにも、背景画が主張し訴えるアニメも珍しい。言い過ぎると人間はどうでもよくなるくらい。話は、「北の国から」の吉岡君を彷彿させる。もぞもぞ、生き苦しい少年にイライラするのは、私が女だからであろう。ウチの3人男衆は、そんな主人公を応援し、涙ぐむ。。。こんな映画ばかり見て、恋愛とやら、人生とやら、、、、何ぞや??なんて考えるハルカイがいる。ココんとこのハルカイの私達にかける質問は、ロシアンルーレットに匹敵する。「パパ、ママっていつ知り合ったの?」・・・ココから先はまだ恥ずかしくて聞けない。そのあと「パパ、人生で一番辛かったことは?」正直言って、私に聞かれなくてよかった。私の中には辛かったことが、図書館の本棚みたくずら〜っとある。これを一冊一冊読んでいく勇気は毛頭ない。・・・これから、身近なサンプルとしていろいろ尋問を受けるんだろうな。


haricoのひとりごと・・・『時間』人それぞれ、24時間の体感時間は異なる。昆虫、鳥、猫・・・ゾウみんな1日の感じる長さは違うだろう。子供も大人も、違うだろう。子供の頃、1日がとても長く感じた。今はと言うと1日はあっという間だったりする。年をとるにつれ、体感速度が上がっていくのだろうか。最年長79歳の常連さんの清さんがこう言った「ぼくが、今子供を育てたら賢い子になるのにな」・・・私はそうは思わない。私はゆっくり言う。・・・子供の24時間の体感時間に付き合うのには、体力が必要なのだ。子供には体感時間が近い年齢の親の方が密に感じられる。だから、清さんは丁度いい時に子育てしたのです!!・・・この時間に開きができないように,いっぱい感じて、一生懸命な自分でいたい。



haricoのひとりごと・・・「迷える子羊」お店をやってて嬉しいことは、お客さんの人生の交差点に立てること。人間は悩む生き物だから、いつも右に行こうか左に行こうか悩んでいる。親戚のおばちゃんでもなく、お友達でもなく、只の針子に行き先を尋ねてくれるのは、本当に幸せなことだと思ってる。ウチのお店の最年長79歳の清さん(ハリコでは有名人です)曰く「若い子を見ると、もっと苦しめ〜と思ってしまう」の通り、私も悩め〜!!そして、自分のハートに答えを聞け〜と思ってます。勿論、答えを出すまでの、暗〜い道のりは力不足ながら導きたい気持ちは大いにある。お話した後スッキリした顔になると、本当に私まで嬉しくなる。・・・「みんな、生きてるな〜。生きるって素晴らしい」。あれこれ考えなくても、お腹がすく。過去ショック過ぎて、初めて腰を抜かした私の大失恋、自暴自棄になったけど、今こうして「幸せだ〜!!」なんて大きな顔して叫んでいられる。人生とはなんて面白いんだ。・・・そんな交差点に建つお店、haricoです。

ウチの、のび太くん


haricoのひとりごと・・・独身時代からお友達と新年会、次第にみんな結婚し子供を産みメンバーは増えていく。10年20年が平気で振り返られる年齢になったのね、ふ〜。そして一番新入りの1歳の女の子「碧ちゃん」、まだ人見知りをするお年頃である。お好み焼き「モリブン」さんで、食べたあと、「ウチ、寄ってく?」と誘う。「いいよ、いいよ〜」と言われても、無理矢理誘うのが私である。ビールとつまみを用意してると「いいよ、いいよ〜」と言われても、無理矢理すすめるのが私である。パパに買ってもらったカラオケをやろうというと「いいよ、いいよ〜」と言われても、私は歌い始めるのである。そう、憶えたての坂本冬美の「また君に恋してる」を歌った。かなりの熱唱にみんな腹をよじらせて笑ってくれた。どうも、私は昔から熱唱すると笑われるタチらしい。。。。。すると、奇跡が起こった!!人見知りの碧ちゃんがリズムにのって、身体を揺らしてるではないか!?そして歌い終わった私に寄ってきて、なんとハイタッチしてくれたのだ。。。。それは、1歳と40歳が年齢を超えた心のボルテージがピッタリ合った、何とも感動的な瞬間だったのだ。そのあと、友達もマイクを取り合いながら歌い合いました。アラ40、ど真ん中、歌う歌は80年代のオンパレード。下手すりゃ、70年代。すっかり世もふけ、アルコールもまわり、日頃のストレスを強力な漂白剤を入れたかのように、みんな綺麗に心が洗濯されて、真夜中の道に消えていった。幸せとはこんなことなのかもしれないと思った。